モンスターダイブには、採用基準がある。
「職人+オタク=モンスター」
職人のこだわりとオタクの飽くなき探究心を持ったモンスターであること。
この基準を面白い角度でクリアしてきた男がいる。
それが今回の主役「REO」である。
REOは『元・富士山の登山ガイド』という異色の経歴。
その以前には大学時代に山登りに目覚め、ネパールのとある山の人類未到のルートを踏破した経験を持つ。
当時、大学の同窓生の多くが信じていなかったが、その夢を見事、有言実行して成し遂げた男だ。
入社面接の際、僕が最初にした質問は、
「基本的に、うちの業務は平地で実施することになるけど、いいの?」
であり、
採用通知時に告げたのは、
「いつか、うちのメンバーを富士山に連れて行ってよ。」
であった。
そして2022年、富士山は新型コロナウイルスの影響による閉山期間を経て、二年ぶりの山開き。
山開きでテンション爆上がりのREOから
「いま行かないで、いつ行くんすか?」
「あれ?行くって言いましたよね?」
「コロナをぶっ飛ばせ!で登山っすね!」
という謎のFUJIYAMAハラスメントを受け、ついに実現することになりました。
ただし、登山プロのREOについて行くのは、
鹿と駆けっこしながら育った奈良出身のディレクターのSIO姐さん。
最近、ディレクターに昇進して調子に乗ればいいのに乗らないSKR。
入社した時は未成年だった、現在モテ女まっしぐらのWEB-PR担当のTGM。
テリーマンに憧れて、京都を捨て、アメリカにかぶれたデザイナーのDAI。
そして、Mr.運動不足のMSTこと、僕。
全員、素人。登山初心者。
そして、REOが全部、段取りしてくれることに甘え、下調べも全くしないメンバーたち。
知ってる富士山の知識は、小学校で習った富士山の標高くらいである。
出発の三週間前、REOから富士山登山における注意事項とマストアイテムのリストがSlackで送られてきた。
さすが元ガイド! 懇切丁寧に書いてある! ありがとう! REO!
が、長文すぎるので、一旦、スルー。
二週間ほど寝かせた後に、
「お、そういえば、今週末、富士山じゃん!」
ということを思い出し、読んでみる。
やっぱり長いので、まとめると、
ということらしい。
その結果、
服装は「Tシャツ+ハーフパンツ」をベースに、
寒くなったら着る用のフリース。
雨が降ったら着る用の雨ガッパの上下。
ちなみにTシャツは綿じゃなくて、化繊の方が、乾きやすくていいらしい。
そして、昼間の日差しから逃げる帽子とサングラス。
夜中に歩く時用のヘッドライド(1,000〜2,000円程度のもので十分)
そのほかの持ち物は、ハンドタオル、替えの靴下、モバイルバッテリー、ロキソニン、お金。
以上。
なんなら、僕のカバンは、常にPCとiPad持ち歩き、ACアダプターや各種ケーブルが入っているので、普段からしたら、超軽装備!!
ちなみに、靴は「歩きやすい靴」でいいらしい。つまり、スニーカーとかダメじゃないらしい。
(俺の中の歩きやすい靴は、サンダルですけど??)
とか思いながらも、
普段、スニーカーかサンダルしか履かない生活なので、当然、登山靴なんて持ってない。
やっぱり登山靴は、疲れにくいし、雨も入ってこないし、良いらしい。
では、登山靴とスニーカーの違いは何か?
「防水。ソールが固い。足首を保護。歩きやすいこと。」
ぐらいのようだ。
じゃ、バイクのライディングブーツと一緒じゃん。
さすがにサーキット用は固定されすぎて歩きにくいからダメだけど、街乗り用のライディングブーツだったら、上記の条件満たしてると思われるので、それで勝手に決定。
そのほかにも、
「リュックの中身はビニール袋に入れてからしまっておく。」だの、
いろいろ書いてあったが、
「俺のリュック、撥水だし、大丈夫っしょ!」と、めんどくさいのでスルー。
(そして、これは後悔することになる。。。プロの言うことは聞くもんだね。w)
いよいよ出発当日へ。
都内某所に集合し、みんなで仲良く出発します!
富士山は、4つの登山ルートがあるらしいが、今回は、富士スバルライン五合目からスタートする「吉田ルート」
五合目までは車で行けるが、世界遺産になって以降、シーズン中は、マイカー規制のため、富士急ハイランド付近の駐車場に停車し、シャトルバスに乗り換えます。
30-40分ほど、バスに揺られて、富士スバルライン五合目に到着。
すでに標高2,300m。こちらで高所順応のため、1時間ほど待機するとのことです。
知らなかったら、ハイテンションでいきなりスタートしてるところでした。
五合目からスタートした瞬間に、
「富士山って何号目まであるんですか?」
というファンキーな質問が飛び出すメンバーだ。
テンション上がって、ペースあげようとすると、ガイドREOに「セイッ」ってされるヒトたち
雲、近っ
もう疲れてるヒトも。
ちょいちょい休憩しながら
七合目が見えてきた! 緑があるのは、ここまでらしい。
七合目の山小屋「トモエ館」名物のクリームパン。
チャイとセットで激ウマッ。
五合目スタートから1時間半で七合目に到着。
八合目の山小屋には夕方18時に到着予定。
え?計算おかしくない???
と思ったら、
山小屋があるのは「本八合目」であり、七合目と本八合目の間に、八合目が存在するらしい。
(いやいや、それは 7.5合目とか七合五勺とかにしてください)
言葉のイメージの問題らしく、八合目とか山頂に近い言葉にしないと、
「もうちょい山頂付近に泊まろう」という気持ちになり、
山小屋の売上に影響するとのこと。
で、その山小屋が八合目を名乗り始めたので、
元八合目のヒトたちが本当の八合目だ! ということで、本八合目となっていったらしい。
登ってみてわかったのが、この七合目から本八合目までが異常に長い!!!
七合目の山小屋についてから、登っても登っても七合目の山小屋。
七合目の山小屋だけで5個以上あります。
ちなみに、八合目の山小屋も5個以上あると、、、
このメンタルショックがでかい。。。
それに加え、「空気が薄い」というのを体感できるようになってきます。
ちょっと動いただけで、尋常じゃなく、息切れします。
ただただ心の中で叫ぶ。「オキシゲン、プリーズ・・・」
もう、太ももパンパンなヒトと
まだまだハイテンションの若者たち。
え? この急斜面を? アホなん?(褒め言葉) (見ず知らずの外国人)
山小屋のたびに、なにか食べる少女。
真っ白な雲の中、八合目。
マジで、延々続く、八合目。ちょっと心折れそう。。。
本日のゴールが見えて、ちょっと元気になるメンバー
ついに到着!(直前の雨でびしょびしょ。)
山小屋に着いたら、まずはメシ。翌朝用のおにぎりも一緒に食べてしまう。高校時代を思い出す早弁。
雲海! そして、影富士!(というらしい。富士山の影ガガガ)
売れないバンドのアルバムジャケット写真みたい。
歯磨きターイム!
人数制限のため、意外と快適な山小屋
そして、就寝。。。
ご来光は混雑する山頂ではなく、九合目で拝む計画。
暗闇の中、出発!
明るくなってから、意外と長いのよね。。。
ツムツム中?
寒いし、眠いし、、、
着いたぜ! 山頂。
お鉢巡りなう。
3776m地点。この瞬間、俺は日本一のオトコだぜ!
ということで、富士山登山の記録はここまでになります。
登る前には「一生に一回ぐらいは、日本一の山に登ってけど、2回目はないだろうなぁ。別に登山好きでもないし」とか言っていたのですが、一緒に行ったメンバー全員がポジティブ&ハイテンションだったこともあり、終始楽しい登山でした。
そして、下山すると、辛かった記憶は早くも薄れ、美しい思い出だけが残っているので、「また機会があったら登りたいなぁ。。。」に変わる。
不思議なものですね。
噂には聞いてましたが、山頂で食べたカップヌードルは、たしかに人生で一番うまいカップヌードルでした。(写真撮り忘れた)
全くの登山の練習もない僕らが全員山頂まで無事に登れたのは、まぎれもなく、プロガイドのREOのおかげでした。
ペース配分も分からない僕らに
「ちょっと早いのでゆっくり行きましょう」
「ここは短めの休憩で」
「ここはしっかり休憩しましょう」
と、素人のワガママメンバーをしっかりチームマネジメントして、チームの成功を導いてくれました。
REO、本当にかけがえないの機会をくれて、ありがとう。
ちなみに、「現場の撤収スピードがプロの証!」ということで、
いつもイベント現場や撮影の撤収に定評のあるモンスターダイブは、下山は全力です!
ひたすらダッシュで降りてきて、2時間強で五合目に戻るという、100回以上の富士山ガイドのREOも驚愕の速さ。w
(ホントは早く、温泉に入りたいだけ。w)
さーて、そんな富士山登山もできる当社には、REOを始めとして、他にも異色の経歴のメンバーがちらほらいます。
そんな愉快な仲間たちで溢れるモンスターの輪に、ダイブしてみませんか?