LIVEプロダクション事業部のディレクターのyuriです!
突然ですが、みなさんはどんなテレビ番組が好きですか?
私は、『なるほど!ザ!ワールド』『世界ウルルン滞在記』『世界ふしぎ発見』『世界の果てまでイってQ!』といった、海外ロケものが大好き!です。
若かりし頃は、ミステリーハンターに憧れ、テレビの前でリポートの真似事などしてみたものです。
ま、結果、ミステリーハンターにはなれませんでしたが、つまり何が言いたいかというと、海外モノって、まだ見たことない「世界」を見せてくれるので、ワクワクして楽しいよね!ってことです。
なので、今も趣味は海外旅行で、年に一度は必ず、まだ見ぬ「世界」を見に行っています。
さて、そんな私が、仕事で、海外に行ってきたのですが、ロケ(=収録)ではありません。
海外から「ライブ配信」です。日本国内でも気を抜けない「ライブ配信」を、海外から行うにはどうしたらいいのか? ちょっとだけ、教えちゃいます!
始まりは一通のメールでした。
いつもお世話になっているクライアントさんからの見積もり依頼メール。
日程的には空いているものの、何のイベントを配信するのかしら?とよくよく見てみると...
Anime Expo2019 in ロサンゼルス!
Oh! Los Angeles!!
小躍りしたのも束の間、MST(代表)からは「まだ実施確定じゃないよ〜」のひとこと。
ま、私もそう思いました。
実際、MONSTER DIVEにはこれまで何度も、海外からのライブ配信の依頼がきていました。が、結局は費用面などで折り合いがつかず、実現に至らないことが多々、ありました。そりゃ、そうです。渡航費がバカになりません。個人旅行なら極力安い航空会社、路線を選びますが、仕事、しかも機材も運ばなければならない、となると渡航費だけで予算の大半を閉める結果となるのです。
が、今回は、紆余曲折いろいろ、すったもんだあった結果、ロサンゼルス行きが決定したわけです!!
しかも、当初の予定では海外配信の経験もある、MSTが一人で行く予定だったのですが、直前になって色々と事情が変わり、規模が拡大したため、私も!一緒に行けることになったのです。(ウッヒョー!)
ところでAnimeExpoとは何か、ご存知ない方のために少しお伝えしておきますと、全米最大級のアニメフェスで、今年で28年目という伝統あるイベントです。
今年は7月4日~7日まで4日間に渡って開催されたのですが、毎年、日本からビックなゲストが来ることでも知られていて、私たちは『HUMAN LOST 人間失格』のトークショーを配信するため、現地入りしたというわkです。
はい、ビックなゲストって誰かって???
ジャーン!
宮野真守さんです!!
『HUNAN LOST 人間失格』は、太宰治さんの『人間失格』をSFアニメ映画化させた作品なのですが、その、主人公の大葉要藏を演じたのが、宮野さんなんです。
宮野さんとは映画『グリンチ』のイベントや2.5次元ミュージカル協会の番組でご一緒させていただいていましたが、ロスでもお会いできるとは何かの縁!!
これは失敗するわけにはいきませんね。
さて、ここからが本番です。
必要な機材を持っていく。
これが一番大事。
当たり前やろ!
当たり前なんですが、それが難しい。
日本でもそうですが、事前に入念な打ち合わせや下見をして本番に臨んでも、いざ、設営を始めると想定外のことが起こります。
そのため、常に機材は少し多く、ケーブルなども予備を色々持っていきます。
しかも今回は、会場の様子がほとんどわからない、私たちの卓の位置とステージの距離感もよくわからない。となると、ケーブルとかたくさん持って行きたくなるものです。
しかーし! 海外ともなるとそうもいきません。少人数では運べない、飛行機の重量制限にひっかかる...など考えると、機材も厳選が必要です。
MSTと、うんぬん言いながら準備を進めました。
こちらが実際に持っていった機材たち。
私にとって気になったのは、ここでした。
まずもって、電圧違うし、NTSCとPALとか、色々あるじゃん!
てか、ケーブルって、世界共通なん???
これ、収録ならまだよかったのですが、センターカメラはオフィシャルのカメラ映像もらいつつ、スクリーン出しももらいつつ、MDカメラも据えて、というmix構成だったので、信号を共通にする必要があったのです。
結論から言うと、電圧問題はほとんどの機材で対応していて、一部、変圧器を必要としました。
ケーブルは見る限り全て、共通でした。
そして、映像は、やはり、最初「画角がおかしい」など、云々ありました。これは国内の現場でもよくあるんですが、送っている信号がちょっと違ったとか、中継している機材の設定が違ったとか、原因は様々です。
さて、それを! 海外の現場で乗り越えるのは...、技術力と語学力ですかね!
うちのMSTが、何やらテクニカルと話をして、原因を探って、機材を変えたりして、無事に解決!!
こういう時、ひるんでたらいつまでたっても解決しませんから、自信を持って言いたいことを言う!技術力と語学力が大切ですね。
インターネット配信と聞くと、Wi-Fi飛んでたらいけますよね?って思う人もいるみたいなんですが、MONSTER DIVEで映像コンテンツを配信をする時は、Wi-Fiで配信したりはしません。
のいずれかです。つまり、安定した回線確保が「配信」現場にとっては何よりも重要なことです。
が! 今回、事前に聞いていた情報によると、現地に用意された回線の速度は4Mbpsほど。
「よ、ヨンメガ??」
4Mbpsってどれくらいの感じなのか、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、映像転送に必要な回線速度は1Mbps~6Mbpsといったところです(プラットフォームによって異なります)。そして、通常バックアップも用意して配信するので、4Mbpsだと、「ギリ!」です。さすがに怖いので、もうちょっと欲しいな~と思ったのですが、なんと! 追加1MにつきUS $200+Taxがかかるというじゃないですか!!
インターネット先進国アメリカおそるべし!(もしかしたらこの会場だけの事情かもしれませんが)
完全に足元を見られた感じですが、安心はお金で買いました。
が、実は結局、現地で回線を測ったところ、アップロードで80Mbpsくらい出ていました。
結局、「追加1MにつきUS $200+Tax」は帯域保証の話だったようです。心配して損しちゃった気分です。
ということで、始まる前は色々と心配した配信でしたが、現地で色々手配してくれた優秀なスタッフのみなさんのおかげで、結果はうまくいきました!
日本でもそうなんですが、交渉力って大事ですね。そして自信をもって交渉するために必要なものは、経験からくる自信だと思います。
映像スタッフって、実は横柄な人もたくさんいますが、そういうことじゃなくて、謙虚に、でも、自信を持って交渉する。これが欠かせません。
ということで、ここからは現場の模様をお届けしましょう。
こちらが会場です。
広かった~!&寒かった~!
今回はコンパクトな卓でした。
ファンの熱気が背中にビシビシ。
SIOを探せ!
ホテルのロビーはコスプレイヤーで溢れかえっていました。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
仕事です。
実は↓こちらの配信が終わる前にブログを書く予定だったのですが...反省。