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ドローン撮影! FPVでセミプロレベルの空撮映像を撮る!

Posted by Masato Okajima

大ブームのマルチコプター(ドローン)撮影ですが、今年は特に、単なる空撮映像ではなく、趣向を凝らした映像が盛りだくさんの一年でした。
YouTubeでもプロ・アマ問わず、空撮映像が話題になっていました。

その中でも代表的なモノとしては、2014年上半期に話題になった花火の中に突入した空撮映像を見た人も多いのでは無いでしょうか?
これは衝撃的映像として、テレビでも何回か取り上げられていました。

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さらに下半期では「OK Go」のプロモーション映像も、かなり話題になりました。
驚愕のワンカメ、ワンシーンでのドローンによる撮影のようです。

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あとは、2013年大ヒットの『あまちゃん』や13年ぶりに続編として復活したドラマ『HERO』のオープニングでも使われており、記憶に新しいと思います。

これらの作品は、すべてドローンと呼ばれる無人ラジコンヘリで撮影しています。

ドローンは、2枚プロペラのラジコンヘリとは違い、4〜8枚のマルチコプターとなっているため、安定性もバツグン増しています。
そのため、マニアにしか飛ばせなかったヘリコプターは容易に飛ばせるようになり、プロにしかできなかった空撮も、個人レベルで撮影できるようになりました。

これは、GoProを筆頭とするアクションカメラが撮影不可能だと思われていたシーンの撮影を可能としたという流れから来るものだと思われます。

また、GoPro以外にも、撮影するビデオカメラの進化もあります。
一眼レフカメラでのビデオ撮影のレベルが上がり、業務レベルにおいても一眼レフでの撮影は進化しています。さらに、ミラーレスカメラの登場により、一眼レフカメラの小型化、軽量化も進んでいます。
よって、GoProのような小型カメラだけでなく、業務レベルで使用できる一眼レフカメラがドローンに搭載できるようになりました。

もちろん、ラジコンヘリによる空撮は、昔からありますが、撮影コストが高すぎて、なかなか容易に撮影手法として取り扱うことができませんでした。

前述の複数の条件、状況が出揃い、これらがすべて合流し、満を持しての「ラジコンヘリでの空撮!」が業務用レベルにとなっているように感じます。

特に、DJI社のPhantomシリーズの登場は、空撮の歴史を変えたとも言われるターニングポイントのプロダクトです。

そんな話題のドローンですが、

  • Web事業と映像事業の二軸で成り立っている
  • 新しもの好きがあつまっている

というMONSTER DIVEですので、試さないわけはありません!

ということで、前段が長くなりましたが、本タイトルにもある「FPVでセミプロレベルの空撮映像を撮る!」に入りましょう。

まずは、マルチコプター(ドローン)選び。

図1 - ドローン撮影! FPVでセミプロレベルの空撮映像を撮る!

入門機としては、

という2種類があるのですが、実は、この2つの違いは、カメラの有無だけではありません。

普通に飛ばすだけなら、あまりに気にすることはないので、どちらを選んでも大丈夫です。
きっと、Phantom2に興味を持つような人は、GoProぐらい持っているでしょう。(偏見。w)
そんな人は、Vision+より、安価なDJI Phantom2を選んでください。

ただ、今回のテーマは"セミプロレベルで"としていますので、そんなレベルで空撮したい人は、カメラ映像を手元で確認したいですよね。

さらに、カメラ映像に加えて、飛行高度や速度、距離、さらには受信しているGPSの数や操作モードなどといったフライト情報(OSD)も含めて、確認したくなると思います。

その手元で、カメラ映像やフライト情報を確認できることを、FPVと言います。

FPVとは

FPVは「First Person View」の略で、つまり、一人称視点です。
カメラと映像送信装置をラジコンに搭載することで、手元のモニターで、映像確認できるようになり、ラジコンに乗っているようなパイロット目線になれます。

そこで、上記の2台の違いが出てくるのです。

マルチコプターは当たり前ですが、ラジコンです。
つまり、ラジオコントロールなので、もちろん電波を使います。

で、この2種類はその電波の周波数帯が違うのです。

操作するプロポが、DJI Phantom2 Vision+は900MHz帯、DJI Phantom2は2.4GHz帯となります。
FPVする機器(LightBridge)は、2.4GHz帯を使います。

Vision+は、スマホをつかってFPVできるのですが、そのカメラ映像やフライト情報は、2.4GHz帯を使うことになります。
つまり、操作系とFPV系の周波数帯をズラすことができるのです。

一方、DJI Phantom2にGoProをつけて飛ばす場合、GoProについているWi-Fi機能で、手元のスマホでGoPro映像を見ることができますが、GoProのWi-Fiも2.4GHz帯のため、操作系に電波混信が影響します。
なので、FPVしたい人はDJI Phantom2 Vision+を選んだほうがいいでしょう。

そこで、登場するのが、「LightBridge」というものです。

こちら、DJI Phantom2本体側(AirSystem)と地上側(GroundSystem)を対にして、搭載することにより、2.4GHz帯の電波に、操作系とFPV系を一本化して、通信が可能です。
さらに、非搭載状態よりも圧倒的に飛行可能距離が延びます。

そして、LightBridgeを使うために、純正プロポではなく、Futaba製のプロポを使います。
LightBridgeは、同じDJI社から出ているものですが、Phantom用ではないので、純正プロポには接続端子がありません。
Futaba製プロポは、T10JとT14SGあたりが主流です。
この2つでは、使うチャンネル数の違いがあるのですが、T10Jで十分です。

ただし、T10Jは、プロモのアームがプラスチック製なので、モニターマウント、LightBridgeマウントに苦労しますので、A型の人は要注意です。w
(参考写真:海外で出ているパーツなどを取り寄せ、なんとか綺麗にセットアップできました)

図2 - ドローン撮影! FPVでセミプロレベルの空撮映像を撮る!

Phantom2のパラメータ設定、LightBridgeの増設セットアップ方法、Futabaプロポの設定などなどを詳しく書きはじめたら、キリなさそうですが、今回は、このあたりの概論までで。
この記事のアクセス数が良ければ(!)、続編を書こうと思います。
(お急ぎの方は、説明書や世の中のいろんなサイトを参考にしてください。w)

まとめ

つまり、まとめると、

  • DJI Phantom2
  • DJI LightBridge
  • Futaba T10J
  • GoPro HERO3以降

があれば、セミプロ並みの映像の撮影が可能というわけです。 なんだかんだで、それなりの金額になってしまいますが、LightBridgeを取り付けると、空撮するテンションが変わります!

だったら、Vision+にしたら、、、という考えもありますが、LightBridgeを使用したほうが飛行可能範囲が広いということと、スマホに内蔵されているWi-Fiアンテナレベルだと、遠くまで離れると、操作はできても映像は手元に届かないようです。

なので、セミプロレベルの映像となると、飛行範囲も広いほうが良いので、上記がオススメです。

ちなみに、Vision+はカメラの付け替えができないので、世の中に素敵なカメラが発売されても、変更はできません。つい先日発売が開始されたGoPro HERO4を使えば、4Kでの撮影も可能です(ただし、4K撮影モードにするとHDMIライブフィードが動いていないのか、LightBridgeが処理できていないのか、FPVできませんでした)。

もちろん、道具が揃っても、一筋縄ではいきません。
練習は絶対に必要です。
何回か墜落することでしょう。私も実は、、、(内緒)。

都内だとなかなか難しいですが、ヒトが少なくて、電波がクリアなところで飛ばしてみてください。狭いエリア、低い位置で飛ばすのはなかなか初心者には厳しいです。

バッテリーも1本あたり5分〜10分程度しか飛ばないので、予算の許す限り、購入されることをおすすめします。あとラジコン保険も入っておいたほうがいいですね。空中に浮いているものですから、操作不能になって、何が起きるかわかりません。

FPVしようとすると、機材も増えるので、移動も大変ですが、圧倒的に楽しいので、ぜひ挑戦してみてください。

すこしばかり、宣伝を。

ちなみに、今回ご紹介したPhantom2での撮影ではないのですが、同じくDJI社のSpreading Wings S900を使って空撮した、MONSTER DIVEの映像制作作品です。

「大林組デザインプロジェクト ARCHITORIUM - 六花の森」より

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ということで、すてきなドローン生活を。

後日談

ちなみに...、テンションが上がっていたところ、先日、「DJI Inspire1」が発表されてしまいましたね。これからマルチコプターを買う人で、"FPVでセミプロレベルの撮影"をしたい人は、こっちを買った方が良いかもしれません。

このInsprire1だと、今回の記事の内容がスマートに実現できるようです。さらに、ヘリ操作とカメラ操作を2つのプロポで実施できるので、セミプロどころかプロレベルの撮影ができると思います。(現場では2person撮影は本当に必要です。練習は死ぬほど必要ですが。)

けっきょく、2014年末には届かなかったなぁ。(ボソッ)

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