お初にお目にかかります。Rickyです。
社歴は僕のほうが長いものの、業界歴では圧倒的に相手が長いという、ねじれ国会ならぬ、ねじれ社内の編集長から「つべこべ言わず書けや」と言われ、筆を取っている次第です。
今回下った司令は「Webプロモーションの鉄則!」というお題。 が、お題が少しぼやけていると感じたので「Webプロモーションの第一歩」と勝手に改編してお送りしたい思います。
全体の流れは下記の通りで。 1. Webプロモーションの役割 2. 媒体選別のその前に行うべきこと 3. プロモーションツールの現状体感値 4. 締め
まず、そもそもWebプロモーションの役割ってなんでしょう? いろいろありますが、共通しているのはWEBを通じての「注目度アップ」と「興味喚起」そして「アクション喚起」だと思います。
このうち最も重要なのはアクションを起こしてもらうことで、そのステップとしての「注目度アップ」「興味喚起」となります。
例え企業のトータルブランディングが主目的となるプロモーションだとしても、非営利団体である場合を除き、その先には、企業の提供するサービス利用がつながりますから、重要度としてはやはり「アクション喚起」となります。
では、ユーザにアクションを起こしてもらうための手法として、どんな媒体を利用すればいいのか?
これはもう千差万別ですね。世の中には本当に様々な媒体が存在します。Facebook、Twitter、Google+、LINEといったソーシャルメディアをはじめ、YouTube、Pinterest、Tumblr、ニコニコ動画、NAVERまとめ、ブログメディア......etc.、もちろんベッタベタなADだってあります。
人間って選択肢がありすぎると、迷ってしまう生き物なので、その前段として 5W2H【いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)、どのくらい(How much)】の洗い出しを行なっておく必要があります。
「だれが(Who)」はターゲットと置き換えてよいでしょう。
中でも、「いつ(When)」「だれが(Who)」「どのくらい(How much)」をキチンと設定できると「なぜ(Why)」「どのように(How)」が導き出しやすくなると思います。
個人的に、ソーシャルメディアを使わないプロモーションは、ターゲットがよほどセグメントされているか、さほどやる気がないかのどちらかだと思っているので、ここからはソーシャルメディアに関する現状の体感値をご紹介します。
情報発信の方法と量、ユーザコミュニケーションなど、トータルでの力は、まだまだ不動の地位を築いている媒体だと思います。 日本上陸当初は「実名制が...」とか言われましたが、実名制であるが故に炎上しにくい性質は、意外と大胆なプロモーションも行えます。
Facebookの隆盛と反比例するかのように勢いが衰えましたが、機能がシンプルで取っ掛かりやすく、ここに来て安定を取り戻したように思います。 Twitterを中心に据えるとやれることにかなり制限はあるものの、クロスメディアで利用するには以前価値の高いサービスです。
日本においてソーシャルメディアとしては後発で、まだまだ一般には浸透していないといえるでしょう。 ITリテラシーの高いユーザや、とりあえず利用してみるファーストユーザ向けで、Google+内での完結ではなくGoogle+を通じて他媒体へ広めていくという手法、あるいはその逆がよいかと思います。 今後、SEO的には見逃せない媒体になっていくのでしょうが、単発かつ即効性が求められる期間限定のプロモーションの場合、そこまでSEOにこだわるケースは多くないので、この点はあまり考慮しなくても大丈夫だと思います。
情報をPUSHで配信できるという点ではFacebookやTwitterと近い企画が考えられますが、如何せん公式アカウントの開設には費用がかかります。かつ、そもそも爆発的にユーザを増やした要因が無料メッセージ、無料通話というP2Pサービスなので、コミュニティやメディアとしての可能性をどこまで求めるかにより費用対効果の判断が分かれると思います。
以前ほどプロモーション媒体として話題に上がることが無くなってしまった媒体ですが、一部のコミュニティは意外とまだまだ活発に利用されています。アニメやゲームなど、少しヲタク系で、仕事つながりの友人もいたりするFacebookではちょっと参加しづらい...というジャンルでは、匿名性の利を活かしたコアなファンが活動しています。
というように、一口にソーシャルメディアと言っても媒体の特長はバラバラですから、その特長を自分なりに見極めると、自然と「どのように(How)」が出てきますし、プレゼン時の説得力も増します。
やはり映像での情報伝達量は圧倒的です。幅広い年齢層が国籍を問わずいますから、世界視野で多くの人に伝播させたい"煽り"として使えます。映像クオリティが高くユーザの目が肥えているので、クオリティ or アイデアが必須でしょう。
YouTube、Ustreamよりもユーザ層が低年齢な点は考慮すべきでしょう。最大の売りであるコメントシステムは、他のどの媒体よりもリアルタイムなユーザコミュニケーションを可能にしますので、その強みを活かしたいところです。
ニコ動と比べるとエンタメ感では劣るものの、番組として作りやすいのはUSTREAMです。台本を用意して演者さんとのリハーサルも行なって、伝えるべき情報を漏らさず伝えるには、ニコニコよりUstが適していると思います。
上記をソーシャルメディアと呼ぶかは疑問ですが、ソーシャル時代の重要メディアとして記してみました。
最後に、プロモーションを考える際に気をつけておいた方がよい点をいくつか。
企画を通すには担当者を口説く必要がありますが、そちらにばかり目がいってしまうと、企画がブレて肝心のユーザが置き去りにされてしまいます。相手が誰であっても説得できるよう内容を詰めていく方が、結果として皆が幸せになれます。
少し矛盾していますが、プロモーションを考える際には一度予算などは忘れて、最大値を目指し、そこからそぎ落とす方がよいものが出来上がるように感じます。絞り込みを並行して行うと案そのものが絞られた中からしか産まれないからです。どうしても畳めない風呂敷は捨て去ればいいのです。
ついついやりがちですが、時間が足りないからと企画書を書きながら考えると散漫な仕上がりになります。考える→ラフを起こす→書く。企画書の出来栄えでせっかくの案が凡庸なものになってしまっては元も子もありません。
元が紙媒体の出で、文章を短くまとめるのが苦手なため、長文となってしまいました...。 ご参考になれば幸いです。
Cover image by The Art of Facebook by mkhmarketing, on Flickr